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開業する前にまず決めておきたい1本の大黒柱とは?

この度『筋膜を整えるお店-NIJI-』を開業する事になった理学療法士の樋口哲也様を開業までのコンサルティングを行う事になりました。理学療法士は医療従事者であり、病院で勤務する事が多い職業です。年々1万人規模で増え続けている業界の中で、違った働き方をされる人も非常に多く出てくるのは致し方無い事だと思います。最近では病院での勤務だけでなく、老人保健施設やスポーツ現場、整体院やヨガスタジオなど多種多様化してきています。その中で樋口様は『整体院』という自費のボデイケアを提供する領域で働いていこうと決意されました。これは非常に勇気のあるご決断だと思います。言うなれば、今までは『病院』という豪華客船の中で、安全を保証されて働いていたはずです。しかしその豪華客船から下車し、荒れ狂う海の中小さな舟で歩み出そうというのですから。その船出に少しでもお役に立てればと思い、微力ながらお手伝いが出来ればと存じております。

今回は理学療法士だけでなく、いろんな業種で開業される方にまずやっていただきたい事をお伝えしていきます。

なぜあなたは開業するのか?

まず私が尋ねることのひとつとなります。『なぜあなたは開業をしたいのか?』これは非常に重要になります。あなたの動機はなんなのか?なぜ病院もしくはその他の企業を辞めてまで開業をしたいのか?正直これが答えられなければ、開業はしない方が良いです。なぜなら、開業した瞬間に社会という大きな波に飲み込まれてしまいます。

病院や企業に雇われている時に気づかない事は山ほどあります。「人の集客の仕方」「お金のやりとり」「確定申告の仕方」などなど全て病院や企業側があなたを雇うために裏で行なっていることです。雇われているということはその事業を助けるという事です。しかし、開業することはそれとは違います。あなたの『事業』をやるという事です。そもそも『事業』というのは、あなたが行う仕事によって「社会貢献」を行う事です。その対価として「お金」が発生するのです。勘違いしてはいけないのが、雇われていた時とは全く違うということです。雇われていた時は課せられた「仕事」に対してお金が発生しました。「仕事」と「事業」を一色単にしてしまうと即座に社会という荒波に飲み込まれてしまいます。

その為、『あなたはなぜ開業するのか?』『その事業を行いたいのか?』を突き詰めていかなければならないのです。何をする事で社会貢献ができるのか?これが答える事が出来なければ、残念ながら開業するべきではありません。

1本の大黒柱を決めて大海原へ飛び出そう!

「なぜ開業するのか?」について明確に答えを持つ事が出来たら、次はお店の軸を決めていきましょう。これはいわゆる家でいう大黒柱です。舟で言えば竜骨であります。つまりそれが折れない限り潰れる事がない、熱く力強い想いが必要なのです。これが決めれなければ、社会貢献を行うことはまず無理です。多くの事業者が社会貢献のために日々奮闘しております。強い柱がなければ、その方々から受ける暴風にすぐに潰れてしまう事になります。個人事業だろうが、法人だろうがこの一本の柱が強くなければ、生きのびることは難しいのが事実です。

ではどのようにその柱を決めていくべきなのでしょうか?それはまずあなたが持っている一番を出していきましょう。それに突出したものを柱にしましょう。

『筋膜を整えるお店 -NIJI-』の樋口様は筋膜を整える手技を得意とされています。まずはその得意分野を尖らせていく事が大事です。多くの類似業種がそんざいしております。社会貢献をしようとしても、それを「欲しい人」がその違いを分からなければ、話になりません。つまり、あなたの一番得意なもの、一番とんがっているものはなんなのか?それはその他の類似業種と何が違うのか?を明確にする必要があります。そして、その得意なものがどのような効果を使ってくださる方にもたらすのかを考えなければなりません。その効果がいわゆる社会貢献です。

例えば、整体の業界では身体のコンディショニングにてその人を楽にするだけではなく、楽にしたからどうなるのか?どのような影響を社会に及ぼすのかまで考えていきましょう。それはほんの少しの影響でしかないかもしれません。しかし、あなたが立ち上げた事業が育ち大きな影響を与える可能性もあります。この時代何が起きるかは予想がつきません。アップルのiPhoneのように全世界に大きな影響をもたらす事だってあるのです。

その為、開業するあなたは社会貢献のために『大きな1本の柱』を決めなければならないのです。

終わりに

この時代、どのような仕事につき、どのように働くかは自由です。理学療法士は病院で勤務する事が常識とされてきましたが、時代の流れとともにその常識も変わってきます。しかし、理学療法士などの専門職はその根本を知っておかなければなりません。どのように理学療法士が出来たのか?なぜ保険診療がつかえないのか?アメリカと違いなぜ医師の元リハビリを行わなければならないのか?そのような背景を知った上で開業しなければ、ただただその業界を荒らす事になります。本質を知った上で新たな挑戦を行なっていく。これはどの職業も共通な事なのではないでしょうか?

※なぜ理学療法士が開業権をもてなかったのか?その理由について解説した記事はこちらからご覧になる事ができます。

この記事が理学療法士だけでなく、その他の職業で開業しようと思っている方の手助けに少しでもなれたら幸いです。

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