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老後の生活を考えるといくら必要になるのだろうか?

あなたは老後について考えた事がありますか?理学療法士を目指している人または現役の方は非常に若い方が多いのでそのような事を考えた事がない人が多いと思います。しかし、長寿になってきた現代、リタイアしてからのお金の問題は必ず付きまとってきます。その為、今の内から老後のお金も視野に入れて働いていかなければなりません。

 

老後の生活に必要な資金はいくら必要なのだろうか?

誰もが年々歳を重ねていきます。今では人生100年と言われるぐらい長寿になっております。60歳で仕事を辞めて、80歳まで生きると仮定した時いくらお金が必要になってくるかを考えた事があるでしょうか?おそらくそのような人はあまりいないかと思われます。特に理学療法士をされている方々はそうではないでしょうか?実はいくら必要なのか参考になる資料が世には出回っております。そしてそれを参考に「どのくらい貯蓄をしていけば良いのか?」という目標値も出せますのでご紹介していきます。

老後にいくら必要なのかは『総務省統計局の 世帯属性別の家計収支(二人以上の世帯)―平成29年(2017年)』を参考にして頂ければすぐに分かります。

消費支出に関しては以下の通りになります。

60~64歳  290,034円

65~69歳  246,610円

70~74歳  243,416円

75歳以上   215,151円

平均          237,682円

およそ24万円は生活する上で消費されることになります。これに加え税金などの非消費支出が平均27,952円かかってきます。つまりは60歳以降夫婦2人で約27万円は月々必要になってきます。

年間で考えると27万円×12ヶ月=324万円 が消費するお金として必要になってきます。60歳で定年を迎え、80歳まで生きると仮定したとしたらこれがおよそ20年続くので約6,500万円ものお金を消費することになります。

これとは別に収入の面を考えてみると2017年の時点での社会保障給付額の平均が175,799円およそ18万円前後となります。夫婦2人で暮らすなら月々約27万円必要となるので、毎月9万円程度の赤字になります。年間を通して考えると108万円、夫婦2人共80歳まで生きると考えると2,016万円が不足してしまいます。しかし、これは2017年の時の社会保障給付額の平均値で考えているので、30年後、40年後では変わってくる可能性が非常に高いという事は肝に命じておかなければなりません。そのように考えると多く見積もっても3,000万円は必要になってきます。年金を全く当てにしないとしたら6,500万円は最低でも蓄えておく必要があります。

 

今からいくらずつ貯蓄していくべきなのか?

30歳から本格的に貯蓄を始めたとして、60歳で定年を迎えたとします。単純に計算すると年間貯蓄した方がよい金額が算出されます。上記より3,000万円÷30年=100万円 となります。つまり月々8~9万円の貯蓄が必要となります。これは老後に2人で平均的水準の生活を送るのを想定して出した費用です。そして、何より子育てなどにかかる費用は全く考えていない額となります。

子育てなどの教育費などを含めて全世帯の平均的な消費支出は313,057円であり、非消費支出が99,405円となります。最低でも40万円に加え、月々9万前後の貯蓄を行えば、普通の暮らしを送れ、かつ夫婦2人で老後を20年間過ごしても安心できる範囲になるのではないでしょうか?1人で月々50万円を稼ぐには辛いものがありますが、共働きなら無理でもない数字かと思われます。

理学療法士は特にお金を直に扱うことが少ないためその方面の認識が非常に弱い方が多いです。今一度自分のお金がどのように回っているのかを確かめてみてはいかがでしょうか?老後へのカウントダウンはもう始まっている事を再認識しておかないといけません。

参考文献:『総務省統計局の 世帯属性別の家計収支(二人以上の世帯)―平成29年(2017年)』

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