事業とは「大きく社会に貢献する仕事」と辞書に書かれてあります。私は整形外科に勤務していた時、担当患者様の症状改善の為に全力を尽くしていました。その仕事の姿勢は整体院を開業した現在でも変わりません。しかし、整形外科に勤務していた時とは大きく違うところがあります。整形外科で働いていた時は、ただひたすらに任された患者様をリハビリしていくだけでした。理学療法士の大義名分は『患者様を物理的な刺激を用いて、日常的に誰もが行うことの出来る基本的な動作を獲得する事』です。とにかく改善させて、日常に復帰してもらえば私の仕事はそこで終了だと考えておりました。しかし、現在は『私がお客様に関わる事で、そのお客様がより仕事をしやすくなる。そうなれば、少なくとも社会の経済にも影響が出るはず』という考え方に変わりました。雇われているとどうしても与えられた仕事を行うだけになってしまいがちです。しかし、独立・開業すると社会に貢献する為にはどのような事をしたらいいのか?と考えるようになります。それこそが事業であり、そこから得た信用が自分への報酬です。今回はそんな事業を立ち上げる際に必要な『事業計画書』の重要性についてご紹介していきます。
このようなサービスがあれば、世の中が良くなっていく!というものを30個あげてみよう!
独立・開業する為に必要な事業計画書を書く前にやる事があります。それは簡単でいいので、これがあれば世の中が良くなるものを30個以上書き上げることです。書き出した、その次は選別作業を行ないます。「今の現状でも実現できそうだ」「これは難しそうだ」「この考えは少し現実離れしすぎている」などひとうひとつふるいにかけていきましょう。
私の場合は、3つ目に書き出した「病院へ通うことの出来ない働き盛りの人達にお身体のケアーを提供していく」という事業を選びました。だいたい最初の10個目までは潜在的に考えている事なのかもしれません。しかし、30個以上書きだすことによって斬新なアイデアが浮かぶことがあります。そのアイデアは今実現できなくても、今後事業を展開する上で実現していく可能性があります。とにかく事業を始める前は、世の中を良くする為にあった方が良いものを書き出して精査していく事を強くオススメします。
事業計画を書くメリット
理学療法士を業にして働いている方には当たり前かもしれませんが、リハビリする上でまずはじめに治療計画を立てます。その患者様の病気や怪我の特徴、どのようなリスクがあるのか?はたまたどのように回復していくのか?などを調べ上げ、リハビリを円滑にしていくための計画を立てるのです。このような計画を若いうちから積み重ねて作成していくとそれが自分の経験となり、ノウハウにもなります。
「事業計画」も同じような事が言えます。世の中が良くなるであろうアイデアをふるいにかけたら、次はそれを実現していくための計画を立てていかなければなりません。「如何にその事業で社会に貢献していくか?」「どのような場所で事業を行なっていくか?」「事業を行う規模は?」「事業を行う地域の人口密度は?」「どのような店舗で行なっていくか?」など色々と考えなくてはなりません。しかし、そのように計画を細かく立てていけば、自分の考えを再確認する事が出来ます。また、事業計画を作成したら必ず事業を行なっている先人に見てもらうようにしましょう。そうする事によって、その計画に現実味があるのか、落ち度がないかなど指摘を受ける事が出来ます。この作業によって、事業計画がブラッシュアップされ、事業を成功させる鍵となります。理学療法士でいう「良いリハビリは良い治療計画」からと同じで、「良い事業は良い事業計画から始まる」ので事業計画をしっかりたて、推敲していくという作業は大いにメリットがあります。
あなたの志を口に出そう!
事業計画を作ったら、次はあなたの最大の志を口に出していきましょう。最大の志とは、あなたが将来思い描いている姿のことです。私の場合は「愛知県三河地方で1、2を争うような健康増進事業に成長していくこと」が志となっています。志を誰にでも良いので、口に出していけば、実行していかなければならないというプレッシャーを自分に与える事ができます。また計画を立て、満足してお終いという事がなくなります。何より、事業を行なっているとかならず判断に迷う時が出てきます。そんな時に立ち戻れる志を持っておくことも大事です。そして、根拠がなくてもいいので自分に自信をもっていきましょう。事業をやる上でこれほど重要になってくるものはありません。もし自分の事業を立ち上げる時は、事業計画を作り、そこで満足して立ち止まらず、自信を持ってあなたの志を発信していく事があなたをより前に進ませる原動力となります。